AGA治療薬としてよく知られているミノキシジルには、内服薬・外用薬と2つの種類があります。塗り薬である外用薬とミノキシジルタブレットと呼ばれる内服薬は基本的に同じ成分が含まれていますが、外用薬の場合は期待できる効果が限定的と言われています。この記事では、内服薬であるミノキシジルタブレットについて解説します。一緒に学びましょう。
目次
ミノキシジルタブレットについて
ミノキシジルタブレット(ミノタブ)とは、ミノキシジルを含んだ内服薬です。ミノキシジルには血管拡張作用があり、血圧を下げる効果があるため、ミノタブはもともと高血圧の治療薬として開発されました。しかし、その後ミノキシジルには発毛効果があることがわかったため、現在はAGA治療薬として使われています。
ミノキシジルの外用薬は、大正製薬のリアップなどが市販で購入できますが、内服薬であるミノタブは、下記2通りでしか購入することはできません。
1.クリニックで処方してもらう
2.個人で輸入する
個人で輸入する場合、偽薬を購入してしまう可能性があるので、医師の診断を受け、クリニックで処方してもらうという方法を強く勧めます。
ミノタブは国内未承認です。主成分のミノキシジルは育毛剤として厚労省から認可されているものの、飲み薬のミノタブは承認されていません。ただし未承認薬だから違法というわけではなく、医師がきちんと患者を診断して、起こりうる副作用を含めて説明すれば処方が認められています。
また、患者自身もミノタブのリスクや副作用を理解することが大切です。個人輸入で購入するのではなく、医師の診断を受けた上で処方してもらいましょう。
ミノキシジルタブレットの副作用
ミノキシジルの副作用としてよく知られているのは「頭皮のかゆみ」や「頭皮の乾燥」です。これは、ミノキシジルの成分が頭皮に触れることで起こる副作用で、使用を続けることで発生する場合もあります。また、一部のユーザーには血圧低下や頭痛などの副作用が報告されています。
まず、初期脱毛です。初期脱毛とは、ミノキシジルを服用後すぐに髪が多く抜ける症状のことです。髪は、成長期、退行期、休止期を経て脱毛します。ミノキシジルによって毛母細胞が活性化することで、休止期の髪が自然に抜けたものとされています。髪は、抜けてしばらくすると再び生えてくるため、心配はいりません。目安として、1~2ヶ月で初期脱毛が終わり、3ヶ月目から髪が生えてきます。肝臓への影響ミノキシジルの内服によって肝臓に負担がかかり、肝機能障害が起こる場合があります。ただし、肝機能障害はどの薬でも起こり得る副作用です。重大な副作用ではありますが頻度は稀のため、過度な心配はいりません。他の薬で肝機能障害が起きたことがある場合は、医師にその旨を伝えておきましょう。
次に、動悸・息切れです。動悸と息切れは、ミノキシジルの血流促進作用による副作用です。心臓が過剰に血液を供給しようとする働きがあります。血流は、良ければ良いほど髪が生えやすいと考えがちですが、必ずしもそうとは限りません。血流は身体のあらゆる機能を維持するためのものです。血流が良すぎると身体の機能に異変が起こる場合があります。
更に、立ちくらみミノキシジルの血圧を下げる働きによって、立ちくらみが起こる場合があります。急に立つことで上半身が血流不足になり、立ちくらみが起こるのです。
最後に、心疾患のリスクもあります。ミノキシジルは細動脈とよばれる大動脈から流れてくる血液の勢いを調整する血管と、冠動脈とよばれる心臓に血液を送る血管に影響が出てしまう人がいます。冠動脈は太い血管で収縮することにより血液の流れの調整をおこないます。ミノキシジルはそんな冠動脈を弛緩させてしまい、心臓へ運ぶ血液の量が減少し、冠動脈疾患を引き起こす原因にもなります。ひどくなると狭心症になる場合も。さらに悪化すると心筋梗塞になることもあり得ますが、ミノキシジルの影響によって心臓へ血液がまったくいかなくなることは考えられません。そのためミノキシジルだけで心筋梗塞になることはまずないでしょう。
ミノキシジルタブレット服用時の注意
薄毛対策に、高い効果があるミノキシジルタブレットですが、服用する際には注意点があります。順番に説明します。
まず、そもそも服用できない人がいます。高血圧・低血圧の方、心臓や肺に疾患のある方、腎臓や肝臓に疾患がある方、妊娠中または妊娠の可能性がある方、などは服用できません。
ミノキシジルは、心臓の冠動脈を含む全身の血管を拡張させるため、もともと血圧に異常のある方や心臓・肺に疾患のある方は服用できません。また内服が胎児に悪影響を及ぼすリスクのある妊婦の方や妊娠の可能性がある方も服用を避ける必要があります。
薬機法では、処方薬の他人への譲渡は禁止されています。独断で、ミノキシジルタブレットを他人に渡すのはやめ控えましょう。
次に、併用できない薬に注意してください。ミノキシジルの副作用として、心拍数の増加や呼吸困難があります。これは、ミノキシジルの効果である血管拡張作用によって起こるものです。
血圧が高く、降圧剤を服用している方は、ミノキシジル内服薬の効果により血圧を下げる作用が強く出てしまいます。その結果、めまいや頭痛、動機などの副作用があらわれることがありますので、高血圧の治療をしている方はミノキシジルの服用を避けましょう。また、高血圧以外にも持病の治療で服用している薬がある方は、必ず医師と相談してください。
また、服用前のアルコールの摂取は控えてください。アルコールには血管拡張作用があるため、ミノキシジルの効果と相関して一時的に血圧が大きく下がる可能性があります。そのため、ミノキシジル内服薬を服用する7時間前を目安に飲酒は控えましょう。
最後に、過剰摂取に気をつけてください。先述した通り、ミノキシジルタブレットはミノキシジル外用薬と比べて全身に作用しやすいです。そのため、高い効果を得られますが副作用のリスクがあります。過剰摂取してしまうと、さらに副作用のリスクが増加し、場合によっては命の危険もあるので、用法用量を必ず守りましょう。体質や、併用している薬によって、服用できる量が異なる場合があるので、医師に確認する必要があります。
ミノキシジルの効果が出るまでの時間
毛髪は1ヵ月で1cmほどしか伸びないこともあり、発毛剤の効果を実感するまでには少なくとも数ヵ月の期間が必要です。
1日2回の定期的な塗布を心がけ、ミノキシジル1%配合の発毛剤であれば「6ヵ月以上」、ミノキシジル5%配合のものであれば「4ヵ月以上」継続して使用し、効果を見るようにしましょう。
毎日鏡を見ていると変化に気づきにくいものですが、発毛剤の使い初めに頭部を撮影し、その後定期的に同じ条件で写真を撮って比較するのもよい方法です。なかなか効果が現れなくても、焦らずに継続しましょう。
ただし、ミノキシジル1%配合の製品は1年、5%配合の製品は6ヵ月使用して改善が認められない場合は、薄毛の原因が壮年性脱毛症ではない可能性が考えられます。その場合は使用を中止し、医師または薬剤師に相談してください。
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ミノキシジルタブレット処方までの流れ
- 予約)カウンセリングの予約を行います。大部分のAGAクリニックにおいては、カウセリングは無料です。お気軽にご予約ください。
- 来院~カウンセリング)クリニックに着いたら、待合室に通されます。その後、問診票を記入します。
- 検査)処方内容により検査が必要になることがあるので、検査を受けます。更に希望すれば任意検査を受けることができます。
- 処方)検査の結果に応じて薄毛の原因や症状にあわせた薬の処方がされます。
ミノキシジルには保険適用される?
AGA治療において保険適用の有無はケースバイケースです。しかし実際には、ほとんどの場合で保険適用されません。
AGA治療が保険適用されない理由は、無治療で放置しても命に別状はないためです。
日本における保険適用の有無は、その治療をしなければ身体が不調になってしまったり、命に関わってくるかどうかという点で決められています。
AGAの場合は、髪の毛が抜けてしまったり、髪の毛が育たなくなってしまったりと、ある意味では健康は損なわれてはいますが、身体に不調をきたしたり、命に危険が及ぶ訳ではありません。
そのため、ほとんどのケースで保険適用がされないのです。
個人輸入のミノキシジル内服薬のリスク
薄毛治療のためにミノキシジルを安く手に入れたいけど、どこで購入すればいいのかわからない人も多いでしょう。
個人輸入できる通販サイトでも安く購入することは可能です。ただし、個人輸入薬は偽物の可能性があり、重篤な副作用や健康被害のリスクもあるため推奨できません。
日本で販売される海外製の医薬品は、事前に品質チェックが行われることで安全性・有効性が確認されています。一方、個人輸入の場合は品質保証がないため、思わぬトラブルに巻き込まれる危険性があります。
国内で認可された医薬品を適正に使用したうえで健康被害が起こった場合は、「医薬品副作用被害救済制度」が利用できます。「医薬品副作用被害救済制度」により、医療費や生涯年金など健康被害に対する救済給付を受けることができます。
それに対して、個人輸入の薬で健康被害が起きた場合には、この制度を利用することはできません。
リスクを伴うだけではなく、正しい方法で治療しなければ薄毛改善の効果は期待できません。ミノキシジルを購入するなら、専門のAGAクリニックを受診するのが一番です。
クリニックを受診してAGA治療を行うべき理由
ミノキシジルの処方と購入を検討しているならなら、気軽に受診できるオンライン診療がおすすめです。
オンライン診療対応のAGAクリニックなら、自宅から都合のいい時間にスマホやパソコンを通して受診できます。診察から薬の処方まで、全てオンラインで完結できるお手軽さが魅力です。
時間や交通費を節約できるほか、クリニックで人と顔を合わせることがないため、周囲に内緒でAGA治療を始められます。
またオンライン診療はクリニック側からすると運営費の削減につながります。その分、対面診療に比べて治療薬を安く購入できるメリットがあります。
初診からオンライン診療に対応しているAGAクリニックはたくさんあります。
オンライン診療はスマホ1台あればどこでも受信できるためとても便利です。